ランボルギーニ・ディアブロ~”悪魔”の名を持つ猛獣~

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ランボルギーニ ディアブロ僕は昔、この手の車を扱わせたら、その筋ではとても有名な会社にいたことがあった。そしてWeb用に撮っていた作業中の写真の中には、資料的価値が非常に高い写真も数多くあり、おそらくは数ギガに及ぶであろうそれらの写真のバックアップを取らずに、そこを退職したのが今となっては悔やまれてならない。トヨタ2000GTのエンジンの全バラ状態とかあったんだよなあ。

僕がそこにいたころ、工場を占める車の中でやたら多かったのが、フェラーリのF355と360、そしてこのランボルギーニ・ディアブロだった。 

 ランボルギーニ・ディアブロは、70~80年代に世界を席巻したカウンタックの後継車種として、マルチェロ・ガンディーニのデザインでデビューした。ガンディーニはこのシェイプをチゼータV16ですでに確立しており、その流れを汲んだ仕上がりになっている。

1998-Lamborghini-Diabloただし、当時ランボルギーニはクライスラーの傘下にあり、デザインに関してはクライスラーの意向が反映されているらしい。どの辺がそうなのかわからないが、アメリカ人は基本的に屋根のない車が大好きなので、ディアブロのラインナップにロードスターがあるのは間違いなくクライスラーの意向と思われる。

エンジン形式は5.7リッターV12気筒DOHC48バルブで(のちに6リッターにアップ)、カウンタックと同じくミッドシップの縦置きで、ミッションはフロントに配置し、オイルパンを貫通したシャフトを介して後輪に駆動力を伝達するという特殊な構造を採用した。

ランボルギーニ ディアブロ
しかしこの車、整備性は恐ろしく悪く、車体は大きいがエンジンもものすごく大きく、写真のようにギッチリ入っており、左右のマニホールドはもちろん等長なんかではない。

このため「なんの作業をするにもエンジンをいちいち下ろさないといけない車」だったのだ。加えてそのエンジン脱着作業は困難を極め、下ろすのも載せるのも知恵の輪みたいに大変な作業だった。その点テスタロッサは、リアのフレームを丸ごとはずせばエンジンが下りるようになっていたから、そこはレーシングカーのノウハウが生きたんだろうなあ。

ランボルギーニ ディアブロ
またディアブロの場合、助手席の後ろにコンピュータが入っており、整備のときはそこにテスターをつなぐのだが、これまた大変で、シートを倒すと言っても大して倒れないし、強引にもぐり込んで、カバーを剥がすのだが、そうしてやっとコンピュータにお目にかかれても、なかなかテスターがコンピュータを認識してくれない。最新バージョンのものであるにも関わらずである。

やっと認識したと思ったら、今度はイグニッションをONとOFFを3回くらい繰り返すと、バッテリーがあがる(!!!)のだ。

とにかくディアブロ(というかランボルギーニ全般)はメカニック泣かせな車なわけだが、一つだけフェラーリとは別次元の特性を持っている。

ランボルギーニ ディアブロ
僕のいた会社は、可変バルブ付きのマフラーを作っていたのだが、ディアブロにそのマフラーをつけたときの爆音が本当に凄まじいのだ。フェラーリのそれは、レーシングカーとしての「本性」をむき出しにした音なのだが、ディアブロの場合は、この世のものと思えないような「悪魔の咆哮」だった。

これはディアブロのシャーシで登場したムルシエラゴの音とも違う。ましてやアウディ傘下で作られた「子ランボ」ガヤルドであの音は絶対に出ない。


整備性という面から見ると本当に厄介で、大いなるハッタリの大迫力ボディと、世界で1.2を争う燃費の悪さなどを鑑みると、おおよそこんな車に手を出す人間がどこにいるのだろうと思ってしまうが、その考えは間違っているとすぐに気付かされる。たぶんこの車を手に入れた者は、その時点で悪魔の虜となっており、その咆哮に畏怖の念とともに忠誠を誓うのだ。

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このページは、kanazoが2008年2月 3日 12:22に書いたブログ記事です。

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