2009年8月アーカイブ

サリーンS7

サリーンというと、フォードの資本が入ってて、採算(とメンテナンス)を度外視した極楽鳥みたいな車作ってはハッタリ好きの成金相手にそれを売って
その日暮らしをしている道楽チューニングメーカーと言うのが僕のざっくりとした先入観だったのだが、それはあまりにざっくりとし過ぎていた。というか間違っていた。



サリーンS7


サリーンは、確かにフォードと非常に縁が深いのだが別に資本が入っているわけでもなく、実績のあるレーシングチームであり、レーシングパーツメーカーとして独立した存在の会社だったのでした。

え?もしかして知らなかったの俺だけ?




サリーンS7つまり、レースで実績を上げて、その知名度を生かして自社のパーツ、もしくはチューンしたフォード車を販売してはまたレースにのぞむ、と。

さて、そのサリーンだが、ラインナップに並ぶ車はやはりチューンド・ムスタングが大半を占めるのだが、このS7だけは、開発でもっとも手間暇と費用のかかるエンジンとシャーシを、フォードから調達するを潔しとせず、フォードのV8をある程度参考にした程度で、アルミ製のエンジンブロックからシャーシまで、完全に自社で作り出した「純血サリーン」なのだ。


サリーンS7

元々はルマンに参戦するために開発された車であるから、当然その構造は市販車のそれとは根本的に違っているが、もっとも注目するべきところは、この車はアメ車であるにもかかわらず「ターボ車」で、しかも「ツインターボ車」なことだなあ。

アメリカ人というのは、なぜかターボ車を嫌い、エンジンの出力を上げるときに選択するのは大抵、あのエアコンの室外機みたいなのをボンネットから突き出したスーパーチャージャーであり、ナイトロオキサイドであったりする。大排気量高トルク志向なんですな。


サリーンS7
ちなみにナイトロオキサイド(最近ではナイトラスと言うっぽいが)は、高濃度に圧縮した空気をエンジンに送り込むという意味ではターボに構造が酷似しているが、ターボと違うのは窒素化合物であるため気化したときの冷却効果がマイナス何十度というものすごい効果を発揮することが挙げられる。その分吐き出す二酸化炭素がとんでもないため、地球に優しくないのである。京都議定書を蹴ったアメリカならではのシステムですなあ。



京都議定書はともかくとして、EU諸国のモータースポーツではターボが常識だからって言うのがサリーンS7のツインターボ化の理由の一つにあるんじゃないかと勝手に思っている。ようする文字通りのよそゆきサリーンなわけですな。本当はスーパーチャージャーにしたいくせにぃ♪

サリーンS7


 

HFR TypeⅡアタカエンジニアリングは潰れてはいない。
もう一度言う。
アタカエンジニアリングは潰れてはいない。

あの「国産ストラトス」のアタカエンジニアリングは埼玉に会社があったのだが、突然HPを閉鎖して、一切の情報がなくなってしまい、倒産したんじゃないかとそっちこっちで言われていた(僕もそう思ってた)。
しかし、社名をAERと変えて、現在も石川県で営業中なのがわかった。

http://www.atakaeng.com/index.html
移転のお知らせくらいしろってば。

安心のあとに、今までの心配と落胆の分ちょこっと腹立ってきた。

いまだ知らずに、「アタカエンジニアリングは潰れてしまったのだ」と思っているあなたに伝えておく。
アタカエンジニアリングは潰れていない。

石川県の地で、あいかわらずこんな車を作っている。


HFR TypeⅡHPも以前と比べて全体にちゃっちくなっている(だってあれ完全にビルダーでちょちょいっと作ってるし)のと、夜間はコストカット(とエコ)のため、電話の電源すら切っていると言う記述と、どんな会社でもHPには必ず載せている会社概要、沿革などがHPに載っていないから、も・し・か・し・て、名前だけ残して経営者が代わったりとかしているのかもしれないと不安は少し残るものの、あの国産ストラトスは今でも作られていたのだった。



aer15.JPG
今から2年前に、このブログを始めたばかりのころ、このHFRの記事を載せるため、アタカエンジニアリングにメールで写真の使用許可を問い合わせたところ、営業の人から丁寧な許可のメールをもらって、僕はこれを書いた。

あの後、このブログを作っているMovableTypeの3.35から4.0へのアップグレードに大失敗してしまい、記事そのものはこんなていたらくになっているが、それでもアタカエンジニアリングという会社に対しては、光岡自動車と同じような期待を持っていたので、今回の突然の行方不明には少なからず落胆していた。

そう言えば、当時石川県に結構大きな敷地の工場を作ったというのに倒産してしまって、工場どうするんだよと思っていたら、丸ごとお引越しだったのでした。



HFR TypeⅡ新しくなったAERのHPを見ると、このHFRを売るために、とにかくハンドメイドであり、オーダーメイドであることへのこだわりを前面に押し出しているのがここを読むとよくわかる。

同じオーダーメイドでも、フェラーリみたいな上から目線で「シート作って欲しけりゃイタリアまで来い」ではなく、「一年中海の幸に恵まれて、温泉もありますよ。よかったら泊まる所も一緒に探しますから是非おいで下さい」という、何とも胸を打つ文脈なのだ。「泣いた赤鬼」みたいだ。しかも金沢の街角でこんな撮影をして、「壁紙にどうぞ」とアップまでするこのサービス精神。

ここの社長は石川県出身だそうだから、地元の産業振興も意識してるのかなあ。

とにかくHPのそっちこっちに石川県の宣伝があり、リンク集には石川県庁やら観光情報のページまであったりする。


HFR TypeⅡ売っている車が、ちょっとオプションつけたら1000万に手が届くであろう代物だけに、このご時世なかなか苦戦を強いられてはいるだろうが、会社そのものの知名度は高いのだから、マーチャンタイズをもうちょっと下世話にしてみてはどうだろうか。

ロゴ入りTシャツとかキーホルダーとか作ったら売れると思うぞ。AERのロゴ入り帆布製のショルダーバッグとか出したら少なくとも僕は買うぞ。ロゴ入りボールペンを5種類くらい出したら全部買うぞ。


とりあえずしつこいようだが最後にもう一度言わせていただく。
アタカエンジニアリングは健在である。
HFR TypeⅡ


 

フェラーリ458イタリア


ここで紹介したフェラーリF430の後継車だが、結局「フェラーリ458イタリア」という名前で、最終的にはこのデザインで発表されることになった。

ひゃ~~~カッコいい!!久々にフェラーリが問答無用のスポーツカー出したという感じだ。近年のランボルギーニみたいにつり上がったヘッドライトや、思いっきり盛り上がった前後のフェンダーが実によろしい。


テールにささったネギは今回左右で2本。マフラーは真ん中から3本出し。マニホールドの取り回しがどうなってるのかが興味深いところだが、F40みたいな感じなのかな。

フェラーリ458イタリア

フロントノーズがちょっと短いのでバックの車庫入れは要注意とかそういう下世話な心配はともかくとして、開発段階で噂されていたKERSの搭載はどうなってるんだろうか。僕の最大の関心はそこなのだが。

フェラーリ458イタリア

その他いろいろ現時点では不明なところの多い、このフェラーリ458イタリアだが正式発表は9月のフランクフルトモーターショーで行われるそうです。

ミハエル・シューマッハ赤い皇帝が復活するらしい。
と言っても、中国で鄧小平が生き返るという話ではない。
 
気力や体力を充分に残して、早めに引退したのはいいが、人生を楽しむと言っても、長年レースの世界しか知らず、俗世間では単なるお金持ちの中年男性なものだから、結局ヒマをもてあましてしまい、公道でタクシー運転してスピード違反で捕まったり、バイクのレースで怪我したりと、優雅と言うよりは微妙につまらなそうな引退生活を送っていた、ミハエル・シューマッハがF1に復帰するそうである。

ことの起こりは、先日のハンガリーGPにて、現在のフェラーリのドライバーであるフェリペ・マッサが予選走行中に事故に遭い、戦線離脱を余儀なくされ、困り果てたフェラーリチームが、自分たちのスーパーアドバイザーであるシューマッハに白羽の矢を立てたわけだ。
 
フェラーリからのオファーに、シューマッハのマネージメントは渋い顔をしていたらしい(そりゃそうだろうなあ)が、当のシューマッハはいそいそとヘルメットとスーツをカバンに詰めて、スキップして飛行場へ向かったらしい。
(文中後半に大幅な誇張あり)
 
そういやマンセルの復帰も、本人が一番嬉しそうだったっけ。

ミハエル・シューマッハ

「いやあ、マッサがとりあえず命に別状なくてよかったわぁ。あとはこの赤い皇帝の俺に任せてゆっくりゆっく~~り休んでいてくれよぉ!むひひひひひひひひひ」

と言っているかどうかはわからないけど、とりあえずマッサが命をとりとめたことと、自分のF1の復帰はシューマッハにとって両方嬉しいことなのは間違いない。

だってヒマだったんだもん。

70年代の後半からF1を観ていた者にとってシューマッハという男は、セナの晩年から頭角を現した天才で、セナの死後に圧倒的な才能と強さでもって皇帝の称号を手にしたあとも、どうしても「若き天才」時代のイメージがぬぐえない。

そして天才とはえてして無邪気なものだ。シューマッハは引退したことによって、手放さざるを得なかったF1というおもちゃを今、再び手にするのだから、どれほど上機嫌なことだろう。そこに悲壮感などあるわけもなく、だからブランクがどうのとか余計な心配せずに「きゃっほー!」と観衆も一緒に喜べばいいのだ。

スクーデリア・フェラーリ