アメリカ人はターボが嫌い ~サリーンS7~

サリーンS7

サリーンというと、フォードの資本が入ってて、採算(とメンテナンス)を度外視した極楽鳥みたいな車作ってはハッタリ好きの成金相手にそれを売って
その日暮らしをしている道楽チューニングメーカーと言うのが僕のざっくりとした先入観だったのだが、それはあまりにざっくりとし過ぎていた。というか間違っていた。



サリーンS7


サリーンは、確かにフォードと非常に縁が深いのだが別に資本が入っているわけでもなく、実績のあるレーシングチームであり、レーシングパーツメーカーとして独立した存在の会社だったのでした。

え?もしかして知らなかったの俺だけ?




サリーンS7つまり、レースで実績を上げて、その知名度を生かして自社のパーツ、もしくはチューンしたフォード車を販売してはまたレースにのぞむ、と。

さて、そのサリーンだが、ラインナップに並ぶ車はやはりチューンド・ムスタングが大半を占めるのだが、このS7だけは、開発でもっとも手間暇と費用のかかるエンジンとシャーシを、フォードから調達するを潔しとせず、フォードのV8をある程度参考にした程度で、アルミ製のエンジンブロックからシャーシまで、完全に自社で作り出した「純血サリーン」なのだ。


サリーンS7

元々はルマンに参戦するために開発された車であるから、当然その構造は市販車のそれとは根本的に違っているが、もっとも注目するべきところは、この車はアメ車であるにもかかわらず「ターボ車」で、しかも「ツインターボ車」なことだなあ。

アメリカ人というのは、なぜかターボ車を嫌い、エンジンの出力を上げるときに選択するのは大抵、あのエアコンの室外機みたいなのをボンネットから突き出したスーパーチャージャーであり、ナイトロオキサイドであったりする。大排気量高トルク志向なんですな。


サリーンS7
ちなみにナイトロオキサイド(最近ではナイトラスと言うっぽいが)は、高濃度に圧縮した空気をエンジンに送り込むという意味ではターボに構造が酷似しているが、ターボと違うのは窒素化合物であるため気化したときの冷却効果がマイナス何十度というものすごい効果を発揮することが挙げられる。その分吐き出す二酸化炭素がとんでもないため、地球に優しくないのである。京都議定書を蹴ったアメリカならではのシステムですなあ。



京都議定書はともかくとして、EU諸国のモータースポーツではターボが常識だからって言うのがサリーンS7のツインターボ化の理由の一つにあるんじゃないかと勝手に思っている。ようする文字通りのよそゆきサリーンなわけですな。本当はスーパーチャージャーにしたいくせにぃ♪

サリーンS7


 

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このページは、kanazoが2009年8月23日 23:20に書いたブログ記事です。

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