2009年9月アーカイブ

フェラーリ458イタリア
あー諸君、これが我がフェラーリが新しく開発したフェラーリ458イタリアだ。どうだい?ただでさえ美しい我々フェラーリの中にあって特に、曲線の処理が実に美しい車だと思わないか?

この458イタリアの素晴らしいところは、環境に配慮した車であるというところだ。何とこの車のエンジンは直噴なのだ。


フェラーリ458イタリア
ほら見たまえ。この車はドアだって開くのだよ…何だって?直噴なんて日本のメーカーが90年代の後半に導入して、とっくの昔に撤退してるって?

ふむ、ではその理由を言ってみたまえ。そうだ、専用のインジェクターや、高圧の噴射ポンプを必要とする上に、シリンダー内にカーボンが溜まりやすいからメンテナンスのコストが大変だと言うことだ。


その問題の解決なら容易いじゃないか。そのコストを丸々顧客に投げればいいのだよ。これまたフェラーリらしくていいだろ?

フェラーリ458イタリア
エンジンは4500ccV8で570ps/9000rpmの最高出力、55.1kgm/6000rpmの最大トルクなわけだが、トルクについては3250rpm以上であれば、つねに最大トルクの80%以上を発生させるから、低回転域での使い勝手の良さも実現しているのだ。

F430よりも一回り大きなサイズだが重量は70kg軽く、ということは360より50kg軽く、ということはF355より…とにかくデカくて軽いんだよ!そう、こいのぼりみたいな車なの!

フェラーリ458イタリアこの車の開発に携わったシューマッハも一押しだぞ。なあ?シューマッハ。
「えっと…KERSは載せてないんだよね」

貴様、こないだ復帰するしないでさんざんこっちをぬか喜びさせたこと忘れてんじゃねえぞ。いいか?せっかくF430から70kgも削ったのに、F1搭載版でさえ30kgはあるあのクソ重いKERSを載せろってのかコラ
「458イタリアはこいのぼりみたいに素晴らしい車です!はい」



というわけで、日本の皆さんオーダーお待ちしてまーす。

フェラーリ458イタリア
フェラーリ458イタリア

今現在開催中の、フランクフルト・モーターショーの少し前に、ドイツでは「家電見本市、国際コンシューマ・エレクトロニクス展(通称IFA)」というのが開催されており、その中で注目を浴びるのは全て環境やコストを考慮した家電ばかりで、各社の技術もその2点に対してしのぎを削っており、ドイツ国内というかEU全体的にそういう流れになっているらしい。


フェラーリ458イタリア


さて、開発当初この458は「グリーン・フェラーリ」と言われていた。まさかフェラーリがエコなハイブリッド車を開発するなんて世界中の誰もが考えもしないから、てっきり緑しかカラーラインナップの無い車を作ろうとしているんだろうと思ってたのは俺だけではないはず。



フェラーリ458イタリアただ、F1でKERSというシステムが導入された時点で、そういう車をフェラーリが作ってもおかしくはない伏線は張られていたんだけど。

しかし、そんな壮大な伏線も結局この車で実現するわけではないらしく、とりあえずこの車のスペックは、直噴V8で排気量200ccアップで570ps/9000rpmという「いつもの」化け物フェラーリである。

「グリーン・フェラーリ」という伏線は次の機会までお預けなのか、それとも無かったことになるのか。なんだかジャンプの打ち切りになった漫画みたいだぞ。やはり世界の時流を鑑みると、ハイブリッドという駆動方式は抗えないのだろうと思う。なにせF1からしてそうなりつつあるんだから。

フェラーリ458イタリア
フェラーリの商売のありかたというのは、開発採算度外視販売価格直接反映商法で時流に逆行したような12気筒を好事家に長いスパンで売り、小金持ちには、同じような車を、やれTRだのチャレンジストラダーレだの手を変え品を変えしてケムに巻いたV8を売りつけるやり方で80年代後半から20余年を生き抜いて来た。

※あとF40以降味をしめたか「日本割り当て台数」で限定感を煽るやり方ね。実際の生産台数は非公開なのに。

そしてそこには絶えず「モータースポーツ」というバックボーンは存在していた。「世界一の速度、世界一の自動車研究環境」として。

だからこそフェラーリは絶対「KERS搭載ロードゴーイングカー」を世界に先駆けて出すべきなのだ。

ランボルギーニ レベントン ロードスターもしフェラーリがやれば、日ごろは「エコ?何それ」と真顔で言ってそうなこのメーカーも、ムキになって開発始めると思うから。
ハイブリッド車って何だかどれもコガネムシとかカナブンとかあの手の虫みたいなデザインなのは何でだろう?この車も虫みたいだ(しかも何か危険そうな羽音を立てて飛んできそうなヤツ)。

BMWエフィシェントダイナミクス・コンセプト
世界中のハイブリッド車市場で独り勝ちを続けるトヨタに対抗するために、世界中のメーカーが開発を続けている中、とりあえず先陣を切ったBMWが発表したのがこのBMWエフィシェントダイナミクス・コンセプトで、これまた森の中にいる巨大で凶暴な虫みたいなデザインなんだが、「虫=エコ」みたいな約束があるのかな。

BMWエフィシェントダイナミクス・コンセプト
ターボディーゼルに二つのモーターを装着して、制動時のエネルギーを蓄積して再利用するということは、要するにKERSなわけか。やっぱり乗用車開発において、モータースポーツからの技術のフィードバックというのは侮れない。

BMWエフィシェントダイナミクス・コンセプト
車両寸法は、全長4600×全幅1900×全高1240mm。シャシーとサスペンションをアルミ合金で作り、ルーフとドアの外面にポリカーボネート樹脂を使って軽量化しつつ、なおかつ重心を低くして車両質量は1395kg。まあこのサイズの車としては軽い。

BMWエフィシェントダイナミクス・コンセプト
こうして見ると、本当に孵化してこれから飛び立とうとする謎の虫みたいだ。一回のドア開閉で後ろの人も乗り降りできるようにこんな巨大なドアなのだろうか。その辺の効率とかもエコなんだろうな、きっと。せっかくエアコンが効き始めたときの乗り降りとか雨の日とか不便そうだけど、エコの前には些事に過ぎぬわってことですかそうですか。

BMWエフィシェントダイナミクス・コンセプト
このBMWエフィシェントダイナミクス・コンセプトは、ちょうど今頃ドイツで開催中のフランクフルト・モーターショーで展示されているそうな。同地で一緒にデビューする、フェラーリ458イタリアとは好対照なんだろうな、色んな意味で。
あの英国のクラフトカーメーカーであるノーブルが、M400に続く新型車としてM600を発表した。

ノーブルM600


ぱっと見はアウディR8を参考にして作ったらまんまR8になっちゃって、慌ててフェラーリ430をちょこっと加えたようなデザイン。もうこの時点でダメダメである。そもそも英国スポーツカーは大型化しては絶対にいけない。





ノーブルM600

「エンジンはどうでもいい」
「ボディは小さく軽く」
の哲学があまり重んじられなくなって来たのだろうか。
これって英国スポーツカーの真髄だったりするんだけどなあ。
エンジンはボルボXC90で確かにどうでもいいのを載せてるんだけど。


ノーブルM600

しかし、このノーブルM600には逆説的な英国車のエスプリがぶち込まれていた。
・ESP→なし!
・ABS→なし!
・トラクションコントロール→なし!
つまり、電子制御は一切実装されていないのである。
すべて乗り手次第という湾岸ミッドナイトみたいな哲学で、これを売り出そうというのだから恐れ入った。


しかもエンジンは450・550・650psの三種類から選ぶツインターボで、これをごく普通の6速ミッションで回せというのである。ついでに言えば最高速度は362km/hの離陸くん仕様ときた。要するに敷居がとんでもなく高いのである。

価格はいくらだかわからないけど、2000万以上はするだろうから、高額な車両価格と超危険な操作性という二重のハードルを越えた顧客にしか乗れない車なのだ。シューマッハにしか買えないぞ。

ノーブルM600

セアト レオン・クプラ

VWの傘下でセアトというメーカーがスペインにあるのだが、出自が「スペイン乗用車会社」というそのまんまの名前で、自社の車の名前の大半が、スペイン国内の地名から来ている。



セアト・レオン・クプラ
なので、このレオンという車も別にリュック・ベンソンの映画でもなくスペインにある北部山脈地帯にある都市の名前なのだそうだ。


さて、このレオン・クプラだがレオンにセアトのスポーツブランドである「クプラ」を冠した車両なので、当然スポーツ走行用車両ですな。小さめのパッケージにハッチバック。そして全体のデザインはVWゴルフに似てるのだが、似てるも何もプラットフォームがそのまんまゴルフのものを使用している(ということはアウディR3と同じ)のだから当たり前でした。


このため、レオンはモータースポーツにも積極的にゴルフと同じクラスに参加しているのだが、そこそこ善戦するのだが、不本意な結果に終わっていることが多い。同じプラットフォームでもカイエンとトゥアレグみたいにモータースポーツの世界ではくっきりと明暗がわかれるのはよくある話ではあるが。

セアト・レオン・クプラレオンに限らず、セアトの車全体に言えることなのだが、燃費というものにこだわりを持っているため、単純なモアパワー的エンジンを載せるのではなく、パワーがあって、なおかつ燃費もいいエンジンがこの車にも載っているらしい。

直列4気筒ターボで265psってのは相当のハイパワーなのだが、燃費も欧州複合モードで12.3km/lというのが凄い。すでに投入されているWTCCとかWRCなどに、これで挑むつもりなんだな。


あと、ゴルフとプラットフォームが同じと言っても、パッケージは何となくシロッコ寄りな印象を与えるのもこの車の特徴かも。

セアト・レオン・クプラ
フィアット500アバルト
アバルトはフィアット傘下のチューニングメーカーなのだが、アバルトが手をつけるのはいつも小型車であり、いくらフィアットファミリーだからと言って、大型車のチューニングはしない。「小さくても猛毒のサソリ」のエンブレムの矜持として、アバルトは頑固に守っている。ただし国民性はアバウト。



フィアット500アバルト

と、ここまで書いて気づいたのだが、考えてみたらフィアットって大型車は傘下の他のメーカーに作らせて自社では小さめの車がメインでした。

その昔「イタリアの恋人」と称され、イタリア国内のそっちこっちで走っていたというこの500だが、正式名称をチンクェチェントと言う。だが日本人には発音がしづらいので、フェラーリのマラネロをわざわざ「マラネッロ」と言うようなタイプの人以外は「ごひゃく」と呼んでいいと思う。

フィアット500アバルト


この500の特徴はとにかく小さいということで、直列4気筒のエンジンは先代モデルはリアに搭載されていたが、このモデルではフロントに搭載され、駆動はRRからFFになり、さらにアバルトはこれにターボを組んだ。



フィアット500アバルト

135ps/5500rpmというのは、どこぞの国のヴェイロンとか言う車と比較すると、ライオンとハムスターくらいの開きがあるのだが、あっちが異常なのであり、500が力自慢の車ではないことを前提に考えると、このサイズの車としてはかなり強力だと思う。ミッションは6速ではなく5速で、これまたほどほど感が漂う。


このクラスの車だと、ミニクーパーあたりがライバルとなりそうなのだが、たぶん日本人は500を選ぶんじゃないかなあ。理由としては、もはやミニクーパーはハツカネズミみたいなキビキビした小型車じゃなく、ハンパに大きくなってしまい、ミニではなくなってしまってることと、日本人の場合は「ルパン補正」がかかるはずだから。

価格的にも世代的にもそういう人が好んで購入するであろう、そんな車ですな。

フィアット500アバルト