2009年10月アーカイブ

レクサスLFAさて、この車の開発のテーマなのだが、「味」なのだそうな。ただ早ければいい、パワーがあればいいと言うだけではあまりにも芸がないということで、あえて形而上学的に「味」という付加価値をテクノロジーで表現することにしたのだ。ハタ迷惑な熱意とか言ってはいけない。

その中の一つがこの、世にもカッコ悪いマフラーなわけだが、何と今回ヤマハは音にこだわったと言うのだ。なにしろ給油系に設けられたサージタンクを音の放射体として(以下略)

とにかく聞いてみると思わず「おおっ!」となった。これを純正マフラーで出している国産車は確かになかった。


レクサスLFAそして、フロントにエンジンがありながらラジエターは後ろにある。この構造は非常に開発が難航したそうである。当たり前だ。

察するに、まず直進安定性の確保のためにフロントエンジンにするのが決まったあとで、「開発の陣頭指揮」を執ったという社長が「アウディR8のラジエターグリルかっこいいなあ」という一言で、大いなる矛盾のつじつま合わせをするはめになったというところかなあ。せめてフロントタイヤの後ろにスリットを設けるあたりで妥協しろってば。599みたいでかっこいいぞ。

レクサスLFA..

チャレンジストラダーレを快適にしましたって感じのコックピットだが、お約束のカーボン武装である。

助手席側のダッシュボードは何なんだろうな。何を置けって言うんだろうか。コップの水がこぼれないコーナリングをしろと言うのだろうか。でも間違いなくこの車は直線番長であり、もちろん「溝落とし」なんかできません。


レクサスLFA僕は手が汗っかきなもんで、あんまりツルツルしたステアリングは苦手なのだが、そういう部分からして「乗り手を選ぶ」車ってことなのだな。非常にささやかなレベルですでに選ばれてないってのが悲しいが。

タコメーターとスピードメーターが一体化してるこのメーターは視認性はすごく良さそうなんだが、デジタル表示って実は結構走行中見づらい。タコメーターがアナログなのはタコメーターだけ見てろってことですね。ちなみにレッドは9000rpmから。

レクサスLFA

リアウィングはやっぱり自動可変式でした。たぶん速度に応じて角度も変わるわけだから、実際に効くのは最低でも250キロ以上の領域なんだろうけど、街乗りの最中に意味もなくびよよーんと動かしたくなる衝動にかられるのは間違いない。




「地球に優しいプリウスを買った、世界中のエコなみなさーん!トヨタはあなたにプリウスを売ったお金でこんな変な車作っちゃいましたよー!」と言いたくなる気持ちをぐっと抑えて、ここはこの車が市場にどのような受け入れられ方をするのかを見守ってみたい。少なくともGT-Rとはまったく別の切り口を持った車であることは間違いなく、同時にこの車のプライオリティが、それまでの日本製高級車とはまったく別のところにあることは間違いないのだから。

レクサスLFA

レクサスLFA

レクサスというブランドは、トヨタの北米仕様のブランドなわけだが、このブランドの生まれた背景には、アメリカにおける高級車市場の動脈硬化のような保守性があった。つまり、伝統と名前にあぐらをかいた殿様商売が横行しており、自動車の機能面のクオリティがそれに必ずしも伴っていなかったのである。

そこに、トヨタは「名前に頼らない機能的な高級感」という付加価値でもって、切り込んで行ったのだ。「いつかはクラウン」なんてコピー謳ってる会社なのくせに。

レクサスLFA


しかしトヨタのマーケティングリサーチは功を奏し、レクサスはあっと言う間に、同じようなコンセプトで展開をしていたホンダのアキュラをも凌駕し、アメリカの高級車市場を席捲してしまった。

一方インフィニティの日産は、ひっそりとルノーに乗っ取られていたという涙なしに語れないこの明暗に涙が止まらない俺。



レクサスLFAさて、LFAのメカニズムだが、トランスアクスル方式のFRである。ここで4WDにしなかったのは限界時の挙動とか、それなりのポリシーなんだろうなあ。エンジンはV10DOHC4.8リッターで560ps。しかも10気筒独立スロットルでドライサンプ。
ひゃー!ノーマルでこれですか。
ボディサイズは4505×1895×1220mmでホイールベース2605mmってことは、直進安定性はかなり良さそうである。重量は1.4トンとかなり軽い。

レクサスLFA


フロントに対向異径6ポッドキャリパーを、リアに対向異径4ポッドキャリパーを配し、ブレーキディスクもバネ下重量を軽減するためにCCM(Carbon Ceramic Material)製を採用。

ポルシェ様のPCCBに匹敵する効きを発揮するはずだから、たぶんものすごく高いはずである。

そしてものすごく減りが早いはずである。


レクサスLFA

トヨタ2000GTのときもそうだったが、今回もヤマハが開発に噛んでおり、今回着目したのは、「音」なのだそうで、ヤマハは排気音にかなりのこだわりを持って開発に臨んだ。

吸気系に設けられたサージタンクを「音の放射体」として利用し、その肉厚やリブ形状などの最適化を図り、振動モードが制御されている。
3000rpmくらいの加速には、爆発1次成分のある250Hz付近を中心とする力強い倍音構成とし、高回転時(6000rpm)では、500Hz付近を中心とする倍音構成が出るマフラーとなっている。

なんのことだか読んでる人はわからないだろう。俺もわからん。

わからんので続く

アウディR8の新型はV10だそうである。まあそれはさておき。

このご時世にあって、さぞかし苦戦しているであろうGT-Rを生み出したことを、日産が後悔しているかと言えば、決してそんなことはないわけで、自動車メーカーにおいて「フラッグシップモデル」というのは、その車がどれだけ売れているかではなく、その車がどれだけそのメーカーの矜持を体現しているかが存在意義なわけだから、日産は今日も売れないGT-Rのマイナーチェンジにいそしんでいるわけである。


レクサスLFA

さて、トヨタにそんな矜持なんてものがあるかどうかはさておき、トヨタの北米ブランド、レクサスのフラッグシップモデルとしてレクサスLFAが登場した。しかもこの車、トヨタの社長が自ら陣頭指揮を執って開発されたと言うのだ。エコ減税の追い風でハイブリッドカーが売れまくって荒稼ぎした金勘定でもしてればいいものを。



レクサスLFA
自動車業界に限ったことではないが、往々にしてトップが「開発」に口を出すと厄介なことになる。なにせ作り手が作ったもの(提案したもの)を判断するのではなく物づくりそのものをハンドリングするなんて、どだい無理な話なのである。そもそも社長って言ったって技術者じゃないんだから。技術者だった本田総一郎だってF1の開発には口を出さなかったたじゃないか。



レクサスLFA
そうして出来たのがこのLFAである。何だこのデザインは。エクステリアはアウディR8、とフェラーリF430、ちょこっとセリカとスープラを足して2で割ったフロントマスクで変な自己主張して、インテリアはチャレンジストラダーレってとこか。節操ないにもほどがある。未確認だがこの車のリアウィングは速度に応じた自動可変式らしいんだが、さらにヴェイロンまで入ってるのだろうか?



このレクサスLFAは500台限定だそうで、生産前に購入希望者を募るのだそうだ。
3000万以上する車を在庫抱えたら大変だもんね。

次回は少しこの車のメカニズムにも言及してみます。

つづく

レクサスLFA

モノホンのF1専門チームが市販車(というほど一般的でないが)として出したということと、まんまレーシングカーのメカニズムで、史上空前の衝撃デビューして早10余年。色んな意味でその役目を終えたと思ってたマクラーレンF1が、MP4-12C という名前でモデルチェンジするらしい。
いいんだけど君たち今それどころじゃないんじゃないの?

マクラーレンMP4-12C

 デザインしたのはゴードン・マレーじゃなくってフランク・ステファンソンで、マセラティのクアトロポルテとかMC12とかをデザインした人ですな。

マクラーレンMP4-12C

ちなみに「MP4-12」っていうのはマクラーレンチームが97年に投入して、一年を通じて惨敗を繰り返した、ただでさえあまり美しくない90年代のマクラーレンの歴史の中でも突出した凡庸なF1マシンの名前なのだが、これをわざわざこの車に冠する理由は一切不明。何でだろうなあ。

とりあえず、初代でもっとも衝撃的だった「ドライバーポジションの中央配置」をあっさりかなぐり捨てて、左ハンドルということは完全に輸出仕様である。助手席とっぱらってあるのはここには消火器でも置けってことだろうか。

マクラーレンMP4-12Cエンジンは、3.8リッターV8ツインターボ。何だとぉ!?
そして最高出力は600馬力で最大トルクは600nmと書いてあるから、kgに代入すると約61kgってとこか。このクラスにしてはちょっとだけトルクは細いかも。ミッションは7速デュアルクラッチ制御で、何とあのラテラル・ブレーキングシステムが搭載されているらしい。

ラテラル・ブレーキングシステムというのは97年だか98年のF1開幕戦にマクラーレンが投入して、あまりのキチガイっぷりにその場で禁止になった、左右非対称に独立して制動をかけるというキチガイブレーキシステムである。はい、この時点で日本の公道は走れません。マセラティMC12と同じように好事家のガレージに眠ることが運命づけられてしまいましたな。


マクラーレンMP4-12C
 
それでもガヤルドとか458イタリアとかと比べると、排気量抑えめで、トルクも細めなんだけど、その分非常に効率的な速さを発揮してくれそうな車ではある。
デヴォンGTX


フィアットというまな板の上で、キャベツの千切りのように散り散りに売却が進むクライスラーだが、ダッヂ・ヴァイパーというブランドを、550万ドルという、景気がいいのかお買い得なのかわからない価格で買収に名乗りを上げているのが、デヴォンモーターワークスという会社である。



デヴォンGTX

デヴォンはルマンだとかヨーロッパのGT選手権などに参戦しているレーシングチームなのだが、市販車の分野に進出を企てているらしく、デヴォンGTXというコンプリートカーを発表した。ベース車は間違いなくヴァイパーだろうな、これは。



デヴォンGTX

基本的なメカニズムは明らかになっていないが、まあヴァイパーがベースならOHVの8リッターV10ってとこか。例によって例のごとく世界一地球に優しくない国アメリカの車である。
少しはシェルビースーパーカーズを見習おうよ。
突き詰めれば同じ穴のムジナだから少しでいいけど。


デヴォンGTXモデルさんがデヴォン青木じゃないのが非常に残念だが、この車のリアビューは、ヴァイパーそのものである。実はヴァイパーのリア部分のデザインは、FR車のダウンフォースという意味で、実に理にかなっており、ここは簡単にモディファイしてはいけない部分なのだが、実際そのまんまで、むしろもっと後輪からトランクまでの曲線が強調された形になっている。

しかし、すっげえリアタイヤだこと。ゴリゴリのトルクでぐいぐい前に出て行くアメリカの車だね。

この車の使命だが、「ニュルブルクリング最速」だそうである。うーん、アメリカ人はそんなもんを目指してはいけないと思うぞ。あそこはドイツ車と日本車が凌ぎを削り、フェラーリがちょこっと走って、ランボルギーニがエンジンブローで止まるという場所である。

と思って、ちょこっと調べてみたらあそこのレコードホルダーは2008年にダッヂ・バイパーが叩き出していたのでした。

デヴォンGTX
今回は友人のこの人のリクエストにお応えしてみました。