宇宙船GT-Rと戦闘機フェアレディ~フェアレディ370Z~

何やら今年の日産の経常利益が上方修正されたようで、当初は400億円の赤字だったはずが、純利益350億だそうである。もちろんそこには熾烈なコストカットやらリストラやらもあるんだけど、それでもGT-Rみたいな素晴らしくアホな車を採算度外視して意地になって作り続けて「技術の日産」であり続けてなお750億の上方修正をなしとげたのは、面目躍如と言っていいだろう。

フェアレディ370Z

フェアレディ370Z

「売りたい」というよりは「作りたい」で生み出したGT-Rと違い、こっちは売る気満々で開発したはずのこの370Zなのだが、不幸にしてこれが誕生したのは大不況の真っ只中で、国内では相当苦戦を強いられることとなった。

ただ、Zの場合アメリカ全土に熱心なマニアがいるため、北米での売上はどうも好調らしい。よかったよかった。

フェアレディ370Z
しかも日産は、さらに販路をインドに求め、2012年までに9車種を投入するという。あの国はIT長者多そうだからなあ。ただし価格は11万7500ドルというから余裕の1000万円オーバーなので、タタのナノが35台買えてまだお釣りが来る価格である。

ただ、今回の370Zのデザイン面で一番の魅力の、がばぁっと開いたインタークーラーにインドは過酷な環境だと思うぞ。あとコンバーチブルも。

性能も値段もあまりに凄すぎて、みんな遠目に眺めているだけで爆発的に売れているとは言えないGT-Rの陰で、ひっそりと我が道を行く商売でコツコツと販路を開き続けるZの姿というのは、ウサギとカメみたいなんだけど。

しかし何だかんだで、僕がこのブログで370Zを取り上げるのは3回目なんだけど、やっぱり気に入ってるらしい。他人事っぽく言ってるが。


フェアレディ370ZZのルーツっていうのは、突き詰めると直6がどうのとかって話ではなく、ロングノーズショートデッキなわけで、この代のZのデザインは、全長を伸ばすよりもホイールベースを詰める方式を選び、それを実現して、作り込んだスポーツカーになっている。そういう意味では本当の原点回帰だったのかなあ。

おかげでデザインが完璧過ぎて、どのエアロパーツ着けても微妙にダサく、NISMO製も例外でないという皮肉なおまけもついてくるのだが。

GT-Rのメカニズムは、もはや乗用車ではなく宇宙船の域なのだが、この370Zは敢えてそれとは別路線の原点回帰スポーツカーとしての打ち出し方をし続けているから、紆余曲折はありつつも"Z"っていう車は日産から姿を消すことはないんだろう。何よりかれこれ10年近く経って、熟成され市民権も得ているセミオートマでなく、6速ミッションであり続けてるのが偉い。非常に偉い。
フェアレディ370Z

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このページは、kanazoが2010年2月11日 01:38に書いたブログ記事です。

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